【5分探究】共感を味方にすると話し方が急激にうまくなる！？

話し方のゴールは「情報伝達」ではなく「気持ちづくり」です。相手の感情に寄りそえば、恋愛・勉強・仕事の全部で伝わり方が変わります。

聞き手が覚えているのは言葉そのものではなく、最後に残った気持ちです。共感を出発点にゴールを先に決め、日常会話や発表で使えるコツを具体例つきで紹介します。

「何を言うか」より「どんな気持ちを残すか」。この順番を入れ替えるだけで、伝わり方は一気に良くなります。今日からの話し方を、共感スタートに切り替えましょう。

ゴール先決で迷走回避
内容より感情が記憶に残る
We話法で距離を縮める
まとめ：感情→論理→技術の順で磨く

ゴール先決で迷走回避

共感：相手の立場に立ち「そう思うよね」を先に示す姿勢
ゴール：話の終わりに相手の感情をどうしたいかという到着点

話し始めで迷子になる原因は、「言いたいこと」から考えてしまうからです。先に「相手をどんな気持ちにしたいか」を決めると、内容・順番・言い回しが自然にそろいます。たとえば「安心してほしい」がゴールなら、難しい専門語よりやさしい比喩を選び、結論も短く落とせます。逆にゴールが曖昧だと、情報をつめこむほど散らかり、相手の頭に残りません。

明日の発表なら、開始前にメモへ「終わりに相手を●●な気持ちに」と一行で書きます。次に、結論→理由→もう一度結論の順で骨組みをつくり、本文はその枠からはみ出さないように整えるだけでOKです。

つまりどういうこと？
先に「気持ちのゴール」を決めると、話の選別スイッチが入ります。ゴールに関係する情報だけを残し、他は捨てられるので、短くて伝わる流れが作れます。テスト前の友だちに「安心」を届けたいなら、専門用語の羅列よりも「やることは3つ」と数で見せる方が効果的、という判断が自然にできるようになります。

内容より感情が記憶に残る

情動記憶：出来事の詳細より感情が残りやすい人の性質
ポジティブ残像：「元気が出た」「やる気が出た」などの余韻

放課後の雑談を思い出しても、具体的な言葉は忘れているのに「楽しかった」「ぐったりした」という感覚は残っていますよね。これは情動記憶が先に保存されやすいからです。だからこそ話し手の仕事は、正しい情報を並べることではなく、最後の気持ちの設計です。「安心してほしい」「行動してほしい」を決め、そこに一直線の導線を作ると、相手は内容を忘れても行動が残ります。

例として、部活動の連絡なら「不安を減らす」をゴールに据え、「結論：集合は7:50」「理由：準備に10分必要」「結論：困ったら先輩にLINE」の三段で締めます。言葉数を増やすより、感情の整え方を丁寧にするのが近道です。

つまりどういうこと？
「覚えてほしい情報」を押しこむより、「残したい気持ち」を作る方が速いということです。気持ちが決まれば、相手の行動も決まりやすくなります。たとえば「やる気」を残したいなら、難点を3つに整理→小さい一歩を提示→成功のイメージで着地、という流れが効果的です。

We話法で距離を縮める

We話法：「私は」より「私たちは」を起点にして距離を縮める言い方
共感フレーズ：「わかるよ」「大丈夫」など相手の不安を受け止める言葉

自己アピールから入るほど、聞き手は心を閉じがちです。そこで効果的なのがWe話法です。「みんな朝は眠いよね。自分もそう。だからこの順で対策しよう」のように、同じ側に立ってから提案へ進みます。さらに「わかるよ」「大丈夫」という共感フレーズを途中で置くと、相手は安全だと感じ、話を受け取りやすくなります。

実践手順はシンプルです。①共通の困りごとを一文で描写（We）→②自分も同じだと短く開示→③小さな解決案を提示→④もう一度ゴールの気持ちを約束。この四拍子だけで、説得ではなく合意が生まれます。

つまりどういうこと？
Weで始める＝立ち位置の一致を先に示す、ということです。人は「評価」より「理解」を先に感じると、自然と話を聞く姿勢になります。合言葉は「同じ景色を見てから、次へ行こう」。これだけで空気が変わります。