第二次長州征伐の失敗!幕府崩壊確定と薩長同盟|5分de探究#088

江戸時代
第二次長州征伐の失敗!幕府崩壊確定と薩長同盟|5分de探究#088
圧倒的な兵力差があったはずの幕府軍は、なぜ小国の長州藩にあっけなく敗北したのでしょうか?


その裏にある最新兵器の脅威と、歴史を大きく動かした衝撃の結末を”5分”で紐解きます。

▼ この記事でわかること

Q. 第二次長州征伐で幕府軍が惨敗した決定的な理由とは?


高杉晋作率いる奇兵隊の近代戦術と、坂本龍馬が仲介した薩長同盟による幕府の孤立が原因です。

1865年、幕府は安泰に見えましたが、長州藩では高杉晋作奇兵隊を率いてクーデターに成功し、再び倒幕の火種が生まれました。翌1866年、幕府は第二次長州征伐を強行しますが、士気の低さと物流の混乱、

そして長州側の最新鋭の西洋式兵器の前に惨敗を喫します。この敗北の裏には、薩摩藩の出兵拒否と秘密裏に結ばれた薩長同盟の存在がありました。幕府の権威は地に落ち、時代は倒幕へと大きく動き出し、徳川の世は終わりを迎えようとしていたのです。

高杉晋作の挙兵と西洋式「奇兵隊」の衝撃

高杉晋作:松下村塾で学び、藩の正規軍に対抗して功山寺で挙兵した、長州藩尊王派の志士。
奇兵隊:身分を問わず農民や町人も採用し、最新の西洋式兵器と戦術を取り入れた革新的な民兵組織。
南北戦争の余剰武器:米国での戦争終結により、大量に日本へ流入した、殺傷能力が非常に高い最新のライフル銃。

1865年の正月、一橋慶喜ら幕閣は一時的な安堵に包まれていました。前年の禁門の変で長州藩を処分し、国内は落ち着きを取り戻したかに見えたからです。しかし、長州の地方に潜伏していた高杉晋作ら尊王派は諦めてはいませんでした。高杉は奇兵隊を率いて功山寺で決死の挙兵を行い、藩内の親幕府勢力を一掃して再び実権を奪還したのです。


このクーデターの成功要因は、圧倒的な火力にありました。高杉たちは、アメリカ軍の南北戦争の余剰武器や最新のミニエー銃を大量に購入していたのです。農民や町人も混在する奇兵隊は、伝統的な武士団とは異なり、西洋式の集団戦法を徹底的に訓練されていました。彼らは来るべき幕府軍との再戦に備え、着々と牙を研いでいたのです。

🔍 つまりどういうこと?🔍

幕府が安心していた裏で、長州藩は劇的に変貌していました。高杉晋作が指導権を握り、身分にとらわれない西洋式の軍隊を作り上げていたのです。彼らはアメリカから輸入した最新兵器で武装し、幕府軍を迎え撃つ準備を万端に整え、来るべき決戦の時を静かに待ち構えていたのです。


大阪城へ向けて行軍を開始する幕府軍の行列


── では、幕府軍の動きを見てみましょう。

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将軍家茂の出陣とまさかの「敗北」

第二次長州征伐:幕府が威信をかけて長州藩の討伐を企図するも、返り討ちに遭ってしまった失敗続きの軍事行動。
徳川家茂:自ら大阪城へ出陣し幕府軍の士気を高めようとしたが、若くして病に倒れ、帰らぬ人となった将軍。
打ちこわし:長州征伐の準備による急激な米価高騰に苦しんだ民衆が、大阪や江戸などで引き起こした激しい暴動。

1866年、幕府は再び長州へ軍を送ることを決定します。これが第二次長州征伐です。今回は将軍である徳川家茂自身が大阪城まで出向くという、異例の体制で臨みました。しかし、大軍を動員したことで米の需要が急増し、価格が高騰。これに反発した民衆による打ちこわしが多発し、戦う前から幕府の足元は大きく揺らいでいたのです。


ようやく開戦に漕ぎ着けたものの、結果は幕府軍の惨敗でした。四方向からの包囲攻撃を計画しましたが、指揮系統が乱れ、連携が取れませんでした。一方、長州軍は地の利を生かし、蒸気船による攻撃と、ライフル銃による正確な射撃で圧倒します。数で勝るはずの幕府軍は、新戦術の前に手も足も出ず、なすすべなく敗走を重ねることになったのです。

🔍 つまりどういうこと?🔍

将軍親政という威容を誇った幕府軍でしたが、経済混乱による民衆の反乱と、旧態依然とした戦術により自滅しました。最新兵器と高い士気を持つ長州軍に対し、幕府の大軍は全く歯が立たず、その権威は決定的に失墜しました。この敗戦により、徳川幕府は政権としての求心力を完全に失ってしまったのです。

💡 情報が混み合っていませんか?細かい時系列は、年号整理ページ にまとめてあります。是非ご活用ください。


薩長同盟を結ぶために密談する西郷隆盛と木戸孝允


── では、なぜこれほど諸藩は非協力的だったのでしょう。

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薩摩藩の裏切りと密約の「正体」

薩摩藩:本来は幕府軍の主力となるはずが、出兵を拒否し長州藩を裏で支援することを選んだ西国の雄藩。
薩長同盟:犬猿の仲だった薩摩と長州が、倒幕という共通目的のために手を結ぶことになった秘密の軍事同盟。
大義名分:多くの藩が幕府による一方的な権力強化を警戒し、この戦争への参加を正当に拒否するための理由。

幕府敗北の決定的な要因、それは味方であるはずの諸藩の離反でした。特に衝撃的だったのは、西国最強の軍事力を持つ薩摩藩の動向です。彼らは「大義名分がない」として出兵を拒否しました。実はこの時すでに、薩摩藩は仇敵だった長州藩と秘密裏に薩長同盟を結び、打倒幕府のために歴史的な和解を果たし、手を組んでいたのです。


他の藩もまた、幕府の思惑を警戒していました。「長州征伐は、幕府が中央集権化を進め、各藩の自治権を奪うための口実ではないか」と疑ったのです。そのため、多くの藩が兵の派遣を遅らせたり、戦闘を避けたりしました。薩摩の支援を受けた長州は孤立しておらず、逆に幕府こそが、政治的にも軍事的にも孤立無援の状態に陥っていたのです。

🔍 つまりどういうこと?🔍

幕府が頼りにしていた諸藩は、幕府の権力独占を恐れて協力を拒みました。中でも薩摩藩は裏で長州と手を組み、幕府を追い詰める側に回っていました。この驚くべき秘密同盟の存在こそが、戦争の勝敗だけでなく、その後の徳川幕府の運命をも決定づけることになったのです。


── 👀 読むのが疲れてきませんか? 「歴史は好きだけど、文字を読む時間はあまりない…」 そんな方には、耳で聴く読書がオススメ。

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  • STEP 1.一気読みでサクッと把握5min

  • STEP 2.この記事で理解を深める5min

  • STEP 3.拡大版noteで裏側まで10min

── 最後に、この記事のまとめFAQでおさらいしましょう。

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まとめ:幕府の権威失墜と「新時代」

第二次長州征伐の失敗は、徳川幕府の崩壊を決定づけました。最新兵器と新しい戦術を取り入れた勢力が、旧来の権威を打ち破ったのです。また、諸藩の離反と薩長同盟の成立は、もはや幕府に日本を統治する力が残っていないことを天下に知らしめました。この敗戦をきっかけに、時代は倒幕へと一気に加速し、新しい日本の夜明けが迫っていたのです。
この記事のポイントは、以下の3つです。

身分を超えた奇兵隊と最新兵器の勝利
物流破綻と諸藩の非協力による自滅
薩長同盟によるパワーバランスの逆転

ここで得た小さな気づきが、明日のあなたの視野をほんの少しだけ広げてくれますように。

❓この記事のテーマに関するFAQ❓

Q1.なぜ小国の長州藩が、大軍の幕府軍に勝てたのですか?

アメリカの南北戦争の余剰武器であるライフル銃など、最新鋭の兵器を装備していたためです。また、奇兵隊による散兵戦術が旧来の密集戦法を圧倒しました。

Q2.奇兵隊とはどのような組織ですか?

高杉晋作が創設した、武士だけでなく農民や町人も志願できた部隊です。能力主義を採用し、西洋式の訓練を受けた強力な実戦部隊でした。

Q3.なぜ薩摩藩は幕府軍として戦わなかったのですか?

幕府による中央集権化を警戒したためです。また、すでに長州藩と秘密同盟(薩長同盟)を結んでおり、倒幕へ向けて協力関係にあったことが最大の理由です。

各時代の FAQ は、FAQまとめページ で一気見できます。是非ご活用ください。

[主な参考資料]
・佐藤信ほか編『詳説日本史(日本史探究)』山川出版社,2023
・国史教科書編纂委員会編『市販版 国史教科書』PHP研究所,2024
・笹山晴生ほか編『詳説 日本史史料集』山川出版社
出典:Wikimedia Commons
※当記事は上記の信頼できる書籍・史料に基づき作成していますが、わかりやすさを優先した独自の表現を含みます

🖋この記事を書いた人🖋

Alex Kei(学び直し歴史ライター)

早稲田大学創造理工学部卒。複数の教科書と専門書を読み比べながら、【大人の学び直し】に特化した記事を執筆しています。
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